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口下手だから営業は出来ないという話が人を傷付ける ~営業マンの物語、営業刑事は眠らない

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「口下手だから営業は出来ない」という話を聞かされるたび、嫌な気持ちになる。

営業は口先でやるものだとは思っていない。売るのではなく選ばれるようになることが商売の基本だ。相手の心理と気持ちを想像しつづけること。理論や理屈じゃない。論を語るコンサルタントよりも、幾多の失敗を積み上げて周囲に愛されるようになった商売人の話を聞くほうが役に立つのは真理だと思っている。

彼は『売る営業マン』ではない。張り込みのヤマさん、別の名は聞き込みのヤマさん。彼は我が社きっての、営業刑事だ---。
営業刑事とは一体何なのか? トラブルに巻き込まれた、入社三年目の“僕”。そしてヤマさんが教えてくれたことは、営業の仕事でもっとも重要なことだった…。

引用元:営業刑事は眠らない――第1回 誠 ビジネスショート・ショート大賞作品

日々、自分の思うことや行動をスマートに表現する必要はない。借りてきた「誰かの経験」を語るよりも、自分の試行錯誤と失敗を素直に表現することでひとの心に届ける。僕はそれを「もがく」ことであると呼び、うちの会社のメンバーや自分が関わる方々には「もがいている自分を伝えよう」という話をするようにしている。溺れかけていても涼しい顔をしている人間には誰も救いの手をさしのべてくれない。もがいて苦しんで、ばたばたとしている姿、助けてと呼ぶ声に周囲は反応してくれる。それがヒトという生き物で、人間らしい感情であると思う。

モノを売ろうとしてくる営業マンに厳しい話をした。

謝罪に訪れた彼に「自分が売ろうとしているモノと同じくらい、相手のことを知ろうとしたか。自分自身のことを伝えようとしたか。商品の値段のなかに含まれている自分という人間の価値を認めてもらおうとどれだけの気持ちを尽くしたか。ひとはロボットからモノを買いたいのではないよ」と伝えると、納得した表情をしてくれた。そういうことだったのか、ということを理解して、緊張が解けて笑う彼の表情はロボットやマニュアルのそれではなく、人間のそれだった。そうして僕は彼に握手を求めながら笑って伝えた。

「嫌いな人間には何も伝えない。本音を伝えたから笑えることもある。ずっと期待しているよ」

僕もたくさん、許されてきた。

曖昧にその場を過ごすのではなく、本気で言葉をかけてくれた方々とは今もこれまでもずっと厚い。だから僕も、同じようにして、人に本気で接していこうと思っている。商売は難しく、商売は温かい。僕は今日も、あえて動き、あえて動かない、そんな線を意識しながら一日を過ごした。

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