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僕が投げ返しやすい場所に投げてくれた、オリンピック代表とのキャッチボールの思い出

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チャーハンに対する好みは人それぞれだ。

彼がうまいと評するあのお店のチャーハンが、彼女からは酷評されることもある。それでも店主は、味付けを変えることはしない。一つの意見に媚びるのではなく、自分の味を貫いて、たった一人のファンを作り出そうとする。ゼロをイチにすること。ここまでが本当に難しい。僕はさて、何を貫き、どんなイチを得ることが出来ているのだろう。

オリンピックの野球、日本代表として活躍された方と一緒に仕事をしたことがある。時々、仕事をさぼってキャッチボールをした。投げてくれるボールは気持ちの良い音を立てて僕のグラブにおさまった。

キャッチボールは、受け取った相手がボールを投げ返すことを前提に行う。会話も同じだ。たとえば「何が食べたい?」と聞いて「なんでも」と答えられてしまうくらいならば「チャーハンとオムライスなら、どっちを食べたい?」と聞くべきだろう。相手が答えやすく、自分も判断に迷わない。

どうすれば相手は返事をしやすいだろう、返事に困らないだろう。いつもその想像を大切にする。そんな配慮に満ちた言葉を投げてくれる人との会話に気が付くと「あぁこの人はとっても頭が良くて優しい人なんだな」と思う。想像力は人生を困らせない。

言わずもがな、香川県は讃岐うどんで有名な場所。香川の人たちは、他の都道府県と比べると、チャーハンを食べる回数は少ないのだろうかと想像した。だから、香川県でチャーハンのお店を出そうと思うのも、だから香川県ではチャーハンのお店はうまくいくわけがないと思うのも自由。仮説から始まってゼロをイチにするまで、どれだけの覚悟をもって本気で取り組めるかどうか。

誰だって何だって、最初はゼロに違いない。だったら想像は、飛躍しすぎるくらい大胆でも良いと思う。絶対に大丈夫なことは、とっくに誰かが始めていること。自由に想像することが、赤い海でなく青い海に辿り着くのだという感覚を大切にしていきたい。