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煙のころの虹、演出の好きな僕たちの

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葬儀は14時30分から始まった。

棺にいれたメッセージカードには、自分に「書く」種を与えてくれてありがとうと書いた。僕の中を流れる言葉で表現したいと思う血は、間違いなく、ばーちゃんから繋がってきたものだろう。色々あったけれど、ばーちゃんがいて、父がいて、自分でなければ、今の僕は今の場所にはいなかった。

遅い時間からの火葬になって、骨を拾ったころには外は真っ暗になっていた。煙になって昇っていくころ、神戸には大きな虹がかかる。やっぱり演出の好きな僕たちの家族だ。

ぜんぶ終わってばーちゃんの家へ。いつもの場所に、もう、ばーちゃんはいない。

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