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[川柳鑑賞日記]秋彼岸化けて出るなと数珠を揉む/矢野野薫

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ふふ、と笑ってしまった。墓前に思慕を詠む句は多いが、作者には思い当たることがあり数珠を揉んだのである。何をしてしまったのだろう。清らかに生きて人を想うことも人生であれば、それなりの経年劣化、積もった埃を認めて生きることもまた人生だ。川柳は人の表も裏も照らしてドラマにしてくれる。生きている間も、死んでしまってからも。

秋彼岸化けて出るなと数珠を揉む/矢野野薫
川柳ふあうすと 2025年10月号

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