雑記

あなたのお店には飽きましたが、でも、違う新しいお店で、あなたの作ったラーメンは食べ続けたいと思います。つきましては、あなたのラーメンのレシピを新しいお店の方に伝えてもらえますか

「あなたのお店には飽きましたが、でも、違う新しいお店で、あなたの作ったラーメンは食べ続けたいと思います。つきましては、あなたのラーメンのレシピを新しいお店の方に伝えてもらえますか。もちろん無料で、完全コピーできるように分かりやすくお願いします」というようなことを真顔で言ってこられるものだから、これはきっと冗談なのだろうと思っていたらどうやら本気らしい。困る。

法律とか商習慣の話をしてもいいのだけれど、それで通用するのならきっとこんな話はしてこないだろう。相手にとっての「これくらいしてくれて当然」は、こちらの死活問題になることがある。本当に困る。

もっともっともっと、自分たちの世界の「こういうもんなんですよ」を伝えていく必要があるのだろうな、と思った。とはいえ、ラーメンレシピのレベルの話である。このレベルのことを言葉にしていくのも、なんだかもやっとしてしまうのだ。難しい。困る。大半の人にとっては「ばたさん、何をいまさらそんなこと、どや顔で書いてるんですか」と言われてしまうようなことである。どこかで頭をぶつけたのだと思われても困る。痛い。

結局この問題は「すこしだけおとなの言葉」を使って伝えたところ、それっきり反応がなくなって、先方もこれまでの資産は諦めることにしたらしい(資産の価値をちゃんとプレゼンしない新しい制作業者もどうだろうとは思うんだけれど)。繋がる縁もあれば切れてしまう縁だってある。それはまったく気にしない。ただ、縁あって繋がった相手のことだからこそ、せめて、僕たちが提供することのできなった、それ以上の価値を提供してくれるところと繋がってほしいと思うのだ。レシピをパクることを普通に言えるようなところと繋がっている。なんだかとっても心配なのである。

さて、ところで。

自分もまた、自分の知らない業界の人にたいして、同じような要求をしていないだろうか。起きていることには意味がある。これは自分を戒めよということなのかもしれない。自分の言動と態度に謙虚さを持ち、分からないことはまずたずねる。相手に何らかの負担を強いる以上、それが相手の利益になっているのかどうかということを想像する力を持ちたい。

僕はあなたのラーメンが大好きです。だからこれからも、あなたのお店でラーメンを食べ続けます。