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二度目の社員失踪事件から23日:「彼に熱帯魚の水槽を買ってあげた理由」

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女性社員さんたちにも喜んでもらえるものを考えて
紅茶を選びましたとAさん

嬉しいなあ

ご自身も忙しく
心遣いの連続にすり減るような日々だというのに

ありがとうございます
喉カラカラです
美味しくいただきます

FPとして
お金に関する相談を承る仕事もしている

「お金は知識だよ」

と言う人が多い
それは正しい

でも
人にはそれぞれの価値観がある

なにによって幸福を感じ
安定を与えられるか

その物差しを抜きに数字の話をしても
正論は腹落ちしない

僕のアプローチはだからいつも
その人の価値観から逆算すること始まる

彼の価値観と自分の価値観は異なった

ちがいについて描写することは
彼のプライバシーを害するので控えるが

彼自身の得意不得意と未来図について
何度も話し合いをしながら
その時点で彼のパフォーマンスが発揮しやすい
行動計画を考えてやった

シナリオを考え
営業に関するトーク台本も作ってやった

お客様から受けた相談を
タスクというひとつひとつの作業に分解して
どの時点で誰にホウレンソウを行っていくのか

いま学ぶべきスキル
SNSでの言葉の選び方
自分の見せ方伝え方

言葉が与える印象も教えたなあ

小さい会社の社長は自分の財布と会社の金庫を
混同しがちだ
だから帳簿もすべて見せてやった

困ったことがあれば
24時間いつでも電話してこいと言った

それは家庭教師時代からずっとそうしてきたこと

とことん向き合う
彼は何度も過ちを犯したが
機会は与え続けたんだ

だからやっぱり
とにかく悔しい

自宅で飼っている熱帯魚が卵を産み
稚魚が泳ぎ始めた

乱雑になりがちな彼の周辺を整えてやりたい
環境をつくることの大切さを教えてやりたい

だから会社でも
水槽を買い、魚たちを迎え入れ
世話を一緒にした時期がある

いろんなことに気付いてほしい

僕はずっとそんなアプローチをしてきたけれど
結果的に全部間違っていたということなんだろう

失踪から23日

彼がスマホで連絡を取り合っていたお客さんから
自分や会社宛てに連絡がある
訪問されることもある

「また?」

と聞かれる

「またなんですごめんなさい」

と答える
ずっと繰り返し

そして

「頼んでいた仕事、ずっと忘れられているんだけど」

という
いつもの会話が始まる

申し訳ないです
ほんとうにごめんなさい

お腹が痛くなる

自分の仕事をしながら
彼の残した仕事を処理して
納品にも動いて
社内でのコミュニケーションも密にする

そこまでやっても
会社としては信用を失い続け
未来がやせ細っていく

仕事を増やすことは難しいことではない
でも増やしてはいけない

そのジレンマ

電話が鳴る
知らない番号だ
また、だろうか

そのストレス

いろんなことをやらなくちゃいけない
いろんなことを考えなくちゃいけない

行かないと
書かないと
聞かないと
返事をしないと
経理をしないと
試算をしないと
書類を作らないと
コードを書かないと
資料をつくらないと
法務局に行かないと
郵便局に行かないと
カルテをつくらないと
税理士に連絡しないと
弁護士に話をしないと
内容証明を作らないと
年金事務所に行かないと
知識をインプットしないと

ナイト星のナイト人
ずっとナイト
朝が遠いね

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