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二度目の社員失踪事件から31日:「震える手首と過呼吸と、重たい熟語の明け方に」

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三宮のジュンク堂
2階から5階までを何度か行き来していた

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エッセー

その時メッセージがやってくる

ひとつは印刷ミスについて
もうひとつは校了後に見つかった修正について

パニックになってしまった

あれもやらなくちゃいけない
これも調べなくちゃいけない
あれは急いで手配しないと
これは大至急伝えないと

喉が詰まったような感覚
呼吸が浅くなる
息が吸えない

肺炎になったときと似た苦しさ
過呼吸?

症状に気付いた若い女性の方が
声をかけてくれたおかげで
なんとか正気を取り戻し

やがて呼吸を整えることができた

情けない
弱い

先日の郵便局でのこと

内容証明郵便について
複数の職員の方が順番に書類を確認してくれる

僕を差出人として
彼を受取人として

解雇に至る経緯の書かれた文章が
こうして外部の方の目に触れているということ

なにをやってんだろ

むなしくて苦しくて
馬鹿らしくて悲しくて

手書きをしなければいけないところで
震えが止まらなくなってしまった

職員の方はなにを思っただろう
それとも
こんなことは慣れっこなんだろうか

世の中にはいろんなお仕事がある

僕の今の仕事は
もうすぐ法的措置を取りますよ
という内容を伝えること

ずっと時間を費やしてきた相手に
悲しい事実を伝えるお仕事

僕の言葉は
こんな風にも用いられて
まるで刃のようだと思った

郵便局を出て
震え続ける手首をぎゅっと掴んだ

ちからいっぱい掴んだ

時間が経っていく

落ち着いていくこともあれば
落ちていくこともある

氷のように冷たい波がやってきて

今日は怒りを
今日は悲しみを
今日はむなしさを

順番に
順不同に置いていく

そんな感情のうえに
同時に処理しなければいけないことが多すぎて
もうずっと苦しい

警察?
裁判?

仕事に関係ないよそんなこと

それは単なる手続きであって
それで僕らは救われるんだろうか

お客さんに喜んでもらえるんだろうか

想像と創造に関する時間なんだろうか
僕の使命なんだろうか

馬鹿みたいだ

あれこれ作業をして
今このブログを書いているのは明け方の4時過ぎ

終わらないことが多い
新しいことも始めていかなくちゃいけない

喋るときは笑って話さないと
メッセージを書く時は馬鹿な話のひとつも添えないと

役割、立場、肩書、責任

重たい熟語たちが
僕をじっと見ている

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