三宮のジュンク堂
2階から5階までを何度か行き来していた
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エッセー
その時メッセージがやってくる
ひとつは印刷ミスについて
もうひとつは校了後に見つかった修正について
パニックになってしまった
あれもやらなくちゃいけない
これも調べなくちゃいけない
あれは急いで手配しないと
これは大至急伝えないと
喉が詰まったような感覚
呼吸が浅くなる
息が吸えない
肺炎になったときと似た苦しさ
過呼吸?
症状に気付いた若い女性の方が
声をかけてくれたおかげで
なんとか正気を取り戻し
やがて呼吸を整えることができた
情けない
弱い
*
先日の郵便局でのこと
内容証明郵便について
複数の職員の方が順番に書類を確認してくれる
僕を差出人として
彼を受取人として
解雇に至る経緯の書かれた文章が
こうして外部の方の目に触れているということ
なにをやってんだろ
むなしくて苦しくて
馬鹿らしくて悲しくて
手書きをしなければいけないところで
震えが止まらなくなってしまった
職員の方はなにを思っただろう
それとも
こんなことは慣れっこなんだろうか
世の中にはいろんなお仕事がある
僕の今の仕事は
もうすぐ法的措置を取りますよ
という内容を伝えること
ずっと時間を費やしてきた相手に
悲しい事実を伝えるお仕事
僕の言葉は
こんな風にも用いられて
まるで刃のようだと思った
郵便局を出て
震え続ける手首をぎゅっと掴んだ
ちからいっぱい掴んだ
*
時間が経っていく
落ち着いていくこともあれば
落ちていくこともある
氷のように冷たい波がやってきて
今日は怒りを
今日は悲しみを
今日はむなしさを
順番に
順不同に置いていく
そんな感情のうえに
同時に処理しなければいけないことが多すぎて
もうずっと苦しい
警察?
裁判?
仕事に関係ないよそんなこと
それは単なる手続きであって
それで僕らは救われるんだろうか
お客さんに喜んでもらえるんだろうか
想像と創造に関する時間なんだろうか
僕の使命なんだろうか
馬鹿みたいだ
*
あれこれ作業をして
今このブログを書いているのは明け方の4時過ぎ
終わらないことが多い
新しいことも始めていかなくちゃいけない
喋るときは笑って話さないと
メッセージを書く時は馬鹿な話のひとつも添えないと
役割、立場、肩書、責任
重たい熟語たちが
僕をじっと見ている