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二度目の社員失踪事件から30日:「彼の書いた本と僕の詠った川柳と」

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明石の文芸祭の表彰式だった

壇上で賞状を受け取る役をやってほしいと
だいぶ前に市の方に頼まれていたので
このタイミングに躊躇いつつも参加

だけど行って良かった

奇しくも表彰式の行われた会場からは
卒業した小学校が見える

当時先生たちが
僕の詩をずっと褒めてくださったからこそ
今もこうして言葉の世界にいられる

ジュニアの方もいたので
講評室でそんな話をさせてもらった

誰かを認めること
誰かに認められること

そのために大切なのは
アウトプット(作品/発信)を
世に伝えつづけることだ

僕の立ち位置

ひさしぶりに
詩人として過ごすことができたよ

取材やインタビューを経て記事を起こす文章仕事

ぐっと減ってしまった
いろんなことが重なったせいもある

一度目の失踪事件
AIの台頭
自分自身の病気

今回の二度目の失踪事件で
そうでなくても分母の減ったこれらの仕事の
僕に向けられる機会はますます減ってしまうだろう

一方で
この一か月毎日ブログを更新しつづけたことで
自分の言葉で
自分が体験したことを伝える価値について
多くの方に感じ入っていただき
新しいご縁を拡げることもできた

こんな僕なのに
こんな僕を赤裸々にしたことで
この指にとまってくれる人が増える

起きていることには意味がある

「伝えると伝わるのちがい」を
うちの会社ではお客さんと一緒に考え
創造していくお手伝いをしているけれど

印刷物は無論
言葉からにじむ人柄を見つけてくれる人がいる
そんなSNSやブログでの発信についても
ますます力になりたいと想いを新たにした

彼の書いた本がある

17文字の伝える力、届ける想い:
会話や仕事に役立つ表現力を学ぶ

自分の言葉を本にして
その本を読んでもらいたいという想いを
一生懸命旗を振って伝えてみてごらん

そう言って書かせたもの

知識と体験は異なる
彼は実際、著書を持つことが
自分の居場所をつくることを体感した

二度も失踪する
なんて体験

なかなかできることじゃない

ちゃんと謝って
そしていつか
彼がこの体験を
何らかの方法で自分の言葉で伝えだしたら
僕が彼に伝え続けた大切なことにも
意味があったということなんだろう

表彰式からの帰り道

自転車を一生懸命こぐ
少しずつ道幅は狭くなっていく

スピードを落とす
バランスを失うと倒れてしまいそうになる

経営者としていま
自分のしているひとつひとつの判断が
正しいのかどうか
自信は全くない

今回の問題で
会社はどんな波をかぶってしまうのだろう

海のずっと向こうを見る
高いところへ登って
うんと遠くを眺める

風が強く吹いてきて
全身が冷たくなる

先が見えない

孤独感
不安

僕は合ってるのかな?

《相槌をください海を見るキリン》

2025年明石市文芸祭川柳部門
神戸新聞社賞受賞作品

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