明石の文芸祭の表彰式だった
壇上で賞状を受け取る役をやってほしいと
だいぶ前に市の方に頼まれていたので
このタイミングに躊躇いつつも参加
だけど行って良かった
奇しくも表彰式の行われた会場からは
卒業した小学校が見える
当時先生たちが
僕の詩をずっと褒めてくださったからこそ
今もこうして言葉の世界にいられる
ジュニアの方もいたので
講評室でそんな話をさせてもらった
誰かを認めること
誰かに認められること
そのために大切なのは
アウトプット(作品/発信)を
世に伝えつづけることだ
僕の立ち位置
ひさしぶりに
詩人として過ごすことができたよ
*
取材やインタビューを経て記事を起こす文章仕事
ぐっと減ってしまった
いろんなことが重なったせいもある
一度目の失踪事件
AIの台頭
自分自身の病気
今回の二度目の失踪事件で
そうでなくても分母の減ったこれらの仕事の
僕に向けられる機会はますます減ってしまうだろう
一方で
この一か月毎日ブログを更新しつづけたことで
自分の言葉で
自分が体験したことを伝える価値について
多くの方に感じ入っていただき
新しいご縁を拡げることもできた
こんな僕なのに
こんな僕を赤裸々にしたことで
この指にとまってくれる人が増える
起きていることには意味がある
「伝えると伝わるのちがい」を
うちの会社ではお客さんと一緒に考え
創造していくお手伝いをしているけれど
印刷物は無論
言葉からにじむ人柄を見つけてくれる人がいる
そんなSNSやブログでの発信についても
ますます力になりたいと想いを新たにした
*
彼の書いた本がある
17文字の伝える力、届ける想い:
会話や仕事に役立つ表現力を学ぶ
自分の言葉を本にして
その本を読んでもらいたいという想いを
一生懸命旗を振って伝えてみてごらん
そう言って書かせたもの
知識と体験は異なる
彼は実際、著書を持つことが
自分の居場所をつくることを体感した
二度も失踪する
なんて体験
なかなかできることじゃない
ちゃんと謝って
そしていつか
彼がこの体験を
何らかの方法で自分の言葉で伝えだしたら
僕が彼に伝え続けた大切なことにも
意味があったということなんだろう
*
表彰式からの帰り道
自転車を一生懸命こぐ
少しずつ道幅は狭くなっていく
スピードを落とす
バランスを失うと倒れてしまいそうになる
経営者としていま
自分のしているひとつひとつの判断が
正しいのかどうか
自信は全くない
今回の問題で
会社はどんな波をかぶってしまうのだろう
海のずっと向こうを見る
高いところへ登って
うんと遠くを眺める
風が強く吹いてきて
全身が冷たくなる
先が見えない
孤独感
不安
闇
僕は合ってるのかな?

《相槌をください海を見るキリン》
2025年明石市文芸祭川柳部門
神戸新聞社賞受賞作品