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眼科 20250901

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朝からたくさん「誕生日おめでとうございます」というDMが来る。企業やお店にしてみれば、多少の割引と引き換えになんとかお金を落としてほしいということなのだろう。気持ちは分かる。でも今日はまだ1日になったばかりで、僕が49歳になるのは16日だ。

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眼科。

左眼がすこし悪化していた。ただ、今のところ視力に影響はない。一応来月、注射をしようという話になった。当日、いまと同じくらいで持ち堪えていれば注射を見送る。

「当日キャンセルありですか?」
「もちろん」

話のわかる先生だ。

先生の趣味は観劇。テレビや映画で観るのとはちがう「非日常体験」に没入するのが好きなんだそう。いつか僕のモノマネお笑いトークショーにもご招待しようと思う。

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スタッフのTさんは産休に入るので、しばらくお会いできなくなる。教えてもらった大久保駅前の和菓子屋さんには足を運ばねば。代わりに、僕は神戸市西区にある和菓子屋さんの存在を伝えた。

iPad Airの購入を検討しているNさんに、Hさんと一緒になってプレゼンをする。僕とHさんはアップルから和菓子の詰め合わせをもらってもいいのではないだろうか。

それぞれに「僕のInstagramにいいねを押しておいてくださいね」とお願いしておいた。いやほんとに。

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毎月、眼科で画像診断を受ける。だからもう、それを見ればある程度「そのとき」が近づいているのが分かるようになってきた。

やっぱり不安で憂鬱だ。ここからしばらく、心がとんと落ちたままの状態が続く。顔では笑ってるけど。とびきりスマイルで生きているけども。

いい年齢になってきて、なんでもかんでも「できて当たり前/やって当たり前」なんて言われるようになってきた。子どものころのように、認められることも褒められることも滅多にない。

でもここのスタッフの皆さんは、本当にやさしくあたたかく、通院をする僕のことを励まし続けてくださる。

「体調、落ち着いてきてよかったね」
「どんどん良くなってる、すごいすごい」
「わー、注射。乗り切りましたね」

こういう言葉たちにどれだけ救われていることか。

いくつになっても心は沈むし、注射は怖い。「その日その瞬間」まで、僕のカレンダーは薄暗い背景色になってしまったけれど、なんでもいいから褒められるために、今日を強く、そして体調を安定させるために運動と食事に気をつけようと思っている。

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病院前の喫茶店でこれを書いている。窓際の席。眩しそうにしていると、店員さんがブラインドをおろしに来てくれた。

「わぁ、ありがとうございます。いやそんな、僕なんぞのために気を使ってくださって。世界中が猛暑で大変になっているのは僕が暑苦しいせいですよね、だと思います。いえ言わずとも分かっていますごめんなさい。なのに、そんな僕にまで優しさをありがとうございます、ありがとうございます、ありがとうございます」

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