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二度目の社員失踪事件から4日:「不安で呼吸が浅くなる、その正体を観察する、している、から、大丈夫」

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誰も社内にいないタイミング
金曜日の就業時間内に失踪事件は起きた。

対策を話し合っているうちに、
彼のアドレスにメールが届く。

銀行口座から出金
銀行口座アドレスを変更
iPhoneのさがす機能をオフ

ちゃんと対策をしているなぁ。

呆れと諦め。
一瞬でも、命の心配をした自分たちが馬鹿らしくなった。

あいだに連休があって、
今日から激動の日常が始まっていく。

できるのかな。

祝日の月曜日、
フードコートに行って仕事をした。
わざと賑やかな空間を選んだ。
静かな場所にいると落ちてしまいそうになる。

残った我々三人。
それぞれすでに100%以上の業務量だ。
そこに彼の残したものが上積みされる。

そこまでやっても、経営的にはしんどい。

社用車も返ってきていない。
彼の残したものの全容も分からない。

仕事量を減らして
ここから自分の給料をゼロにしたとして
それで会社は立て直せるだろうか

その未来をシミュレーションする
絵が浮かばない

隣のテーブルでは
家族連れがドーナツを食べて笑っている。

立場とか年齢とか。

それを考えて、
なんとかしてみせるという顔をする。

でも根っこは、弱い弱い人間。

呼吸が浅くて、
肺はきっと3割くらい縮んている。
星の空気をずっと蒼い息で汚してしまったな。

情けない自分に腹が立ってくる。

そうかと思うと、急に笑えてきたり
次の瞬間には涙が出ていたり。

右へ左へ
上へ下へと心の向きが忙しい

客観的に見れば心が壊れかかっている。

でもちゃんと
客観的に見ている自分がいるので
だいじょうぶ。

こうして書いていると、落ち着いてくる。

今は山のてっぺんが見えなくて
てっぺんを越えたあと
谷底が待っている

その波がしんどいことに気が付く

谷をつくらないよう
草原をつくらないと

その空を見上げられたら
僕たちはきっとOKなんだろうな

自分の仕事もあるのに
ご家族のこともあるのに

今の自分があるのは先輩のおかげなので
なんでもします
させてください

なんてメッセージをくれた後輩がいた

その後輩さん以上に私の方が恩義を感じているので
運転手でもなんでもします
なんて笑いながら言ってきてくださる方もいた

「飲みに行きましょうよ」と
残ったメンバーふたりが声をかけてくれた

あえてこのタイミングにそれを言う、
言える
素敵な奴らだなーと思った

ほかにもたくさん
メッセージをいただいた

心配をして
心を寄せてくださる方々がいる

積み重ねてきたものが体温をつくっているんだと思う

あたたかい

いつも通り仕事をして日常を過ごしていく

お客さんと向き合うときは
その人と、その人の先にいる人のことを想像する

残った僕たちは想像力のかたまりだ

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