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二度目の社員失踪事件から10日:「エリザベス・キューブラー=ロスの死の受容の5段階を思い出す、僕の冬服」

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2月後半から体重が減り始める
毎年そう

3~4kgほど減って、
去年の9月くらいの数値になった

実際に
その頃に戻れたらいいのにと思う
戻ったところでと問う自分もいる

春へ街の色が明るくなっていくのに
冬服の重さを脱いではいけないと
戒めるような気持ち

ご飯は食べているし
馬鹿な話だってするし
笑ってもいる

でも

そういう表情を見せると
不謹慎だと思われるんじゃないか

あとで何かがわかったとき
同じタイミングであなたはこんな風に
日常を過ごしていましたよね

そんな風に咎められるんじゃないか

未来
壁の向こうから石が飛んでくる
僕は罪人になって礫を受けている

そんな想像
そんな傷跡



失踪した人の手記はあっても
失踪された側の日々の記録はすくない

エリザベス・キューブラー=ロスが提唱した
「死の受容の5段階」という説がある

大きな病気を告げられた人は

・否認
・怒り
・取引
・抑うつ
・受容

という心理プロセスを経るというもの

書くことで自分を観察していると
似たような気持ちを行き来していることに
気付く

不安と希望の揺らぎ

止まない雨はないけれど
雨上がりのその日に
言葉の暴力が降り注ぐことだってある

一度目の失踪のときがそうだった。

「経営者である君がすべて悪い」
「責任をとって経営者をやめなさい」
「うちにもう出入りしないで」
「君はもう、外に出ないほうがいい」

信用を失って
でもずっと、失ってはいない顔をして
今日までをそれっぽく生きている

この雨雲の下で
この闇の先で
僕はどんな罪人の顔をして生きている?

鏡を見る
くたびれた自分が浮かぶ



失踪から10日が経った。
二週目。

半日、誰からも連絡がないと
もうすっかり仕事を干されてしまったのではと
不安になる

優しさゆえの距離感も
闇の彼方だと思ってしまう気持ちの変化

自分の望んでいるものが
よくわからない



死ぬ瞬間-死とその過程について
エリザベス・キューブラー・ロス





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