お客さまから電話
またひとつ
報告の上がっていない仕事が発覚する
申し訳なくて震えた
*
僕は謝り
僕たちは謝り
お客さんも
「自分が無理を言ったのでは?」
と謝る
そんなわけがないのに
みんなやさしくて
なにか言葉が足りなかったのでは
なにか言葉を足してやれたのでは
と
想像を張り巡らせている
そして僕たちはうんと苦しくなる
*
一度目の失踪事件のとき
警察に保護された彼は
「疲れた」と言って
僕に会いたがらなかった
今度はどうだろう
その瞬間を想像する
聞きたいことは山ほどある
でも、と思う
会わせようとしないんじゃないか?
だれが?
それはとても悲しい物語の始まり
*
想う
願う
祈る
穏便に
すべてのひとが救済される未来へ
どうか穏便に
そのために
ちゃんと
ちゃんと
ちゃんと
どうか
ごめんなさいで始まってほしい
命を軽んじることなく
健やかに再登場することは無論の願いとして
思い描くのは未来からの逆算
だから僕は警察に連絡をしなかった
理由がある
安易な憶測で
僕と僕の周囲の人たちを傷付けないで
ポエムだと言って中傷するけれど
具体的になりすぎないようにすることは
詩人の配慮だよ
*
ところで
体調はずっと良くない
耳鳴りと幻聴
目眩と吐き気
睡眠障害
動悸と息切れ
情緒不安定
これは心配されたくて書くのではなく
記録として残しておきたい
ため息がつづくと孤立感が強くなる
一度ちゃんと
泣きたいなぁ
泣きたいねぇ
弱いよねえ