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業務日記

プレッシャーは人を弱くする凶器でもあり、人を強くする養分でもある ~期待値のコントロール

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プロ野球ソフトバンクホークスの秋山監督が、リーグ優勝を決めたにも関わらず辞任することになった。

 「2軍監督、1軍のコーチ、そして監督として6年。ちょうど10年間やった中で、自分の中で区切りをつけたいというのをずっと考えながらやっていた。それだけです」

 監督生活6年目で3度目のリーグ優勝をつかんだのは、2日のレギュラーシーズン最終戦。終盤の失速で、胃薬や睡眠薬が手放せないほどの心労も重なった。

引用元:鷹・秋山監督が電撃辞任…後任に小久保氏や古田氏らが浮上 (2/3ページ) – 野球 – SANSPO.COM(サンスポ)

勝つことを求められる世界で、結果が出なければトップが身を引くことは当然であると言える。ただ、秋山監督のように結果を出していても辞任するというケースが増えてきた。勝たなければならならないというプレッシャーも勿論だが、昔と比べて、色々な意見批判が目に耳に入りやすくなったのもその一因なのかなという気がしている。たった一人の批判であっても、それに同調する人が現れるかもしれないという不安は精神に大きなダメージを与える。

期待値を下げるということ、関西で商売をするということ

「仕事は真面目にやって当たり前」「商品の質は高くて当たり前」というのが自分の考え方で、それを前提として「違い」を「期待」に変換していく仕組みと雰囲気作りは社長の役割

二十代で経営者になった僕は、特に意識せずとも、周囲の方々から「若いから」と許されることが多かった。若さ故にチャンスを与えられているという考え方もできれば、若さが原因でそれほど期待もされていなかったという捉え方もできる。期待されていないという表現は誤解を招くかもしれないが、期待値のハードルが低かったため、ほんの少しの工夫をするだけで期待以上の満足を与えることができたというのが実際のところだ。

以来、語れるよりも話してもらえるキャラクターを意識してきた。論を語りだすと、いかにも評論家のようで、周囲からの距離は生まれてしまうし、また、期待もされてしまい、そのハードルを越えていくことが難しくなる。ならば、話しかけてもらいやすいキャラクターとはどんなものかということをずっと自問自答してきた。そうして至ったのがここは関西なのだから、面白い話ができなければならない。ボケやツッコミ、イジリイジラレという立場を意識していくという生き方だった。

一言でいえば「アホっぽくて面白い奴」であり続けることで、期待値を下げる。そしてその期待値をひょいと超えて、満足を生み出すというのが自分のやり方であったと言えるだろう。期待値を高めて独自性の強い高度な仕事を創出していくという方法もあるが、自分はその方法を採らなかった。そもそも、それだけの技術も知識もなかったのだからそんな方法を選べるわけもないのだけれど。

期待が高まって得られるメリットとデメリット

期待値を下げて低くなったハードルをひょいと越えていく。期待値が低い分、仕事を得るまでは競争になりやすいが、結果を出してからはリピートになりやすいというメリットがある。

しかし、お客さんはその満足した結果を、次からは標準値として考えるものである。リピートしていただけるということは、次第にハードルが高まっていくということであり、自分たちもそれにあわせた跳躍が出来るようにならなければいつか期待と満足のバランスは崩壊してしまう。ご紹介していただくお客様も、ある程度の高さのハードルからのスタートとなってしまい、満足や感動という印象を抱いていただくことが難しくなる。

また「社長である西端の言動と組織の行動やアウトプットに落差がある」という見られ方をするのもこの時期だ。「口だけの人間」という評価をされるようになってしまい、少しずつ膨らんでいった風船が急速に萎んでいくような感覚に陥る。この時の孤独感や絶望感、不信感は筆舌に尽くしがたい

そんな風にならないようにすればいいだけのことで、進化をしていけば良い。人材教育をちゃんと行っていけば良いだけのことだというのは正論で、本当にその通りだと思う。ただ、溺れている人間に落ち着くように諭したところで意味がないのと同じように、この時に客観的になれる方法を僕は未だに知らない。外部にアドバイスを求めても「あなたの場合はそうでしょうがうちにはそれは当てはまらない。そんな武勇伝を聞いたところで」というやさぐれた態度をとってしまうのだから、質が悪い。

プレッシャーは人を弱くする凶器でもあり、人を強くする養分でもある

期待されるとしんどい、ハードルを下げよう。そうしたら喜んでもらえた、すると結局、次第にハードルは上がっていった。そしてガラガラと自分の足元が崩れていく音が聞こえる。振り出しに戻ろう…。

こんなサイクルを繰り返して、多分、強くもなっているのだろうと思う。プレッシャーは人を弱くする凶器でもあり、人を強くする養分でもあると考えられるようになったのは最近のことで、それでもやっぱり、期待に応えて責任を果たし続けることに日々疲労感も増してきている。ましてや、ひとの成長を期して促す何かがブラック企業の体質だという世の中の風潮にガッカリさせられることも多い。

そういう自分の弱さを吐露したうえで、それでも臨もうと思うのは、「そんな風にならないように」と退路を断つためなんだろうと思う。そうやって自分を追い込むプレッシャーもまた、自分をコントロールしていくために大切なことなのだろう。

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