雑記 未来は今を、恨めしく思うだろうか 2015年10月9日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 虫だけが秋を歌って、海峡を渡る汽笛がかすかに聞こえる。やがて朝のバイクがやってきて、カラスたちが存在を知らしめるような声で街を賑やかにする。明け方の4時や5時くらいにはいつもtwi …
業務日記 名刺交換を終えた相手に送るお礼状の文面が、誰にでもあてはまるものになっていないだろうか 2015年10月7日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 株式会社虎屋さんが休業するにあたって、ウェブに掲載した文章が「商売人の鑑である」とネットで話題になっている。 赤坂本店、および虎屋菓寮 …
業務日記 負のスパイラルからの脱出 2015年10月6日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 「日本が勝った」とか「日本人がノーベル賞を受賞した」とか、世界に日本の何かが認められると心が揺さぶられて涙が溢れてくる。何かを無性に頑張りたくなってくるのだけれど、「何か」と書いて …
雑記 忙しく見えても、暇に見えても 2015年10月4日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 忙しい印象を与えてしまって先方にお気遣いをいただいても申し訳ないと思うし、そこまで暇だと思われているのかということに気付いて腹立たしくも思うし、自分がどんな風に見られているのかとい …
業務日記 内輪ことばの勉強会やセミナーに決して参加しない理由 ~知らない人への想像力 2015年10月3日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 いろんな勉強会やセミナーに誘われるけれど、その会に参加した人たちだけが理解できる言葉を、その会に参加したことのない人の前で使っている集まりに …
雑記 kiss-fmの懐かしい記憶、神戸の夜明け 2015年10月2日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 「kiss-fm ジングル 夜明け」で検索したら、この記事が一番上に表示されるようになっている(表示されるように記事を書いた)。 夜明けの神戸、Kiss FM KOBE、90 …
雑記 心に芽のある限り 2015年9月30日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 波が落ち着いてから漕ぎ出だすのも、波の向こうの安寧を求めていま出立することも人ぞれぞれの選択。正解のないことの相談を受けると答えに悩む。背中を押してくれる人がいる間が華かもしれず、 …
同友会 仲間と過ごす、くだらない会話ほど 2015年9月29日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 人の集まる場所に行くことは仕事のひとつ。いつも見られ方を意識している、それは相手が誰であっても。 理解して、アホなことを言っても許してくれる笑ってくれる、そんな仲間た …
雑記 カムチャッカの若者への想像と、今を与えてくれたすべての歴史への永遠の敬意と 2015年9月28日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 今、ここにいて、同じ時間のカムチャッカの若者を想像させてくれるのは詩の魅力のひとつなのだけれど、現代詩の比喩は極限の向こう側に行きすぎてしま …
川柳鑑賞 中秋の名月。虫たちが静かに奏でてる、道行く人も黙って見上げてる 2015年9月27日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 何かの記念日を祝日にするのも良いけれど、一年に一度だけ、テレビやラジオのない日があったらどうだろうと考えることがある。中秋の名月。虫たちが静 …
業務日記 頑張ってる自慢は足らずの裏返し 2015年9月26日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 匂いというか雰囲気というか醸し出しているものというか。 インプットに走っているよりは、アウトプットに試行錯誤(悪戦苦闘)している人の方が愛される確率が高いような気がする。結果 …
雑記 下手くそな分だけ、もっと鍵盤に向かえる ~ピアノは一番の理解者だった 2015年9月25日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 10月26日の本番に向けて、新曲の練習開始。うまくいけば、同じ週の10月31日と11月1日も人前での演奏の機会をいただけるかもしれない。 …
業務日記 僕が投げ返しやすい場所に投げてくれた、オリンピック代表とのキャッチボールの思い出 2015年9月24日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 チャーハンに対する好みは人それぞれだ。 彼がうまいと評するあのお店のチャーハンが、彼女からは酷評されることもある。それでも店主は、味付 …
業務日記 上手くいっても駄目でも価値になる、失敗に向かう考え方 2015年9月23日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 人の役に立てたら嬉しい。 そしてその「役に立てたな」と思うことのほとんどは、何処かのお偉いさんに言われたことでもなく、ぶ厚い本に書いて …
雑記 会者定離、生者必滅、生死不定、生死無常 2015年9月22日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 知人友人家族、繋がりのある誰か。 病気になれば、当然に心から快癒を祈る。元通りになることを信じて疑わない。ところが、時々、カウントダウンの針の音が聞こえてくることがあって、そ …
業務日記 理屈や理論ではなく感情でひとは動く ~販促のテクニックよりも先に、共感という原点をいま 2015年9月21日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 伝えているつもりでも、伝わっていなければ意味がない。伝えているつもりでも、誰もいないところで旗を振っても仕方がない。売ろうとする気持ちは見透 …
情報 明石の海苔といえば鍵庄さん、今年も川柳コンテスト審査委員長を務めます! 川柳コンテストに入選するコツとは? 2015年9月20日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 今年もまた、鍵庄さんの川柳コンテスト、審査委員長を務めることになりました。 鍵庄(かぎしょう) - ご贈答にぴったり!こだわりの一番摘 …
業務日記 すごい人の共通点 ~踏みとどまって「ありがとう」や「まだまだ」を伝えられるか 2015年9月18日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 「すごい」という言葉には「恐ろしいほどすぐれている」や「程度がはなはだしい」「常識では考えられないほどの能力をもっている」というような意味が …
雑記 犬が家にいて、一緒に過ごすことのできた幸せだった日々は今も僕の温度になって生きている 2015年9月17日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 「機長には機内の全生命を守る責任がある」 とてもいいニュース、乗客の方々のコメントをまた素敵なものだ。 (CNN) イスラエルか …
雑記 当たり前に過ぎていく景色と時間を浪費することのないよう、想いの温度を抱くことを大切にしていきます 2015年9月16日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 39歳になりました。 これまでを感謝して、これからを想像する節目の一日。自分のために時間を割き、自分のために祝福をしてくださったすべて …
同友会 写真の父も笑っている。笑ったままの父は、ずっと動かない 2015年9月14日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 今夜、同友会をアピールする集まりで、報告と懇親会の司会をすることになっている。 「学び」と「気付き」と「刺激」という言葉は抽象的で人に響か …
業務日記 「そういう商品」が「僕たちの商品」になる、実地で触れた生産者の方々の想い 2015年9月13日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 うちのメンバーと紙漉き体験に。 紙をつくるプロセスをビデオで学び、働いている方にインタビューして苦労を知る。その想いを伝えてい …
雑記 僕を優しくすることは、誰かに優しくなること 2015年9月12日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 コンクリートの森を見上げると羊たち。 ひとの気持ちを優しくしてくれる景色は街にも必ず訪れて、たぶん、僕たちは気付かないままに毎日を浪費している。見上げてばかりいても置いていか …
業務日記 期待の下を潜ってしまう残念と、虫たちの見上げて歌う秋空と 2015年9月11日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 社内のこと。 期待値を下げて跳び越えてきやすいようにしていたのに、その下を潜ってきたことは残念だった。すべての指示を出してしまえば指示待ち …
雑記 震災からしばらくして、神戸に灯の戻った日を思いだした 2015年9月10日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 憲法の前文があって、憲法の9条がある。そうして、それらの憲法を最高法規として各法律が存在するのだということを改めて考える。僕は商売人なので、 …
業務日記 リーダーの言葉、管理職の言葉 2015年9月9日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 こんなことをしたらダメだよ、という語尾に支配されて窮屈な道を歩くよりも、こんな風になれたらいいね、という希望に満ちた先を思い描いていく。リーダーなのか、管理職なのか、役割を意識して …
読書 本に囲まれて生きる日が先か、床が抜けてしまう日が先か ~穂村弘さんの「にょにょにょっ記」を購入 2015年9月8日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 にょにょにょっ記を購入。穂村弘さんは歌人なのだけれど、自虐的なエッセーが面白くて大好き。最初に読んだのは絶叫委員会 (ちくま文庫)という本だ …
雑記 音楽で食っていく夢は叶わなかったけれど、伝えるチカラの根っこにはやっぱり 2015年9月7日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 ライブを終えた。楽しかった。演奏を終えてすぐ、他のバンドの方が握手を求めてきてくれた。「あのピアノの演奏の意図はこういうことですよね?」と質 …
動画 優しい猫の動画を観てから書いた原稿の行方 2015年9月5日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 Chromeがバージョンアップして、たしかに体感できるくらいに快適になった。 Googleが、Chrome安定版の最新バージョン(バージョン45)では、Flashコンテンツの …
雑記 マラソンに音楽に、いろんな挑戦充実してる 2015年9月4日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 本番2日前に新しい曲を演ることが決まってアタフタするのも楽しいわけで。4時間ぶっ通しで練習中、さすがに腕と手首がくたびれた。 レベルの高い人に引っ張られていく感覚がたまら …
川柳 [川柳鑑賞日記]見守っていよう翼が乾くまで/朝岡えりか 2025年5月4日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 うんと若かったころの話。当時付き合っていた彼女から別れの電話があった。「いやだぜったい、いやだよぜったい」。叫ぶようにして泣いた僕の声を、 …
川柳 [川柳鑑賞日記]沈丁の香に恋慕またよみがえる/小島松太 2025年5月4日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 五感はいつかの時代にリンクしている。たとえば流行った音楽、たとえば学生街の食堂。僕はそうだ。五月のベンチの至近距離で、リンスの香りに魅了さ …
川柳 [川柳鑑賞日記]深掘りをすれば傷つく人がいる/藤本美知恵 2025年5月4日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 孤独の部屋にいて、聞いてほしいと思うことがある。ただし傷つきやすい僕である。どうしてそうなったの、どうしてこうしなかったのと理由を問うこと …
川柳 [川柳鑑賞日記]亀さんは寝ている兎起こさない/川村やまと 2025年5月4日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 これは真理であって、先にゴールを目指す僕たちは、自分の意思で寝てしまった兎を起こすような真似はしないのだ。でも、だから、考えてみた。僕が兎 …
川柳 [川柳鑑賞日記]補聴器を両手で受ける床屋さん/老沼正一 2025年5月4日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 この句を読んで、僕は「そうかっ」と唸ってしまった。当然、耳が不自由でも髪は伸びるし、床屋に行く必要がある。装着したままでは不便がある散髪。 …
川柳 [川柳鑑賞日記]思案する手持ちカードの上がり方/土方邦子 2025年5月4日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 カードの切り方ではなく、上がり方と作者は表現した。小心者の自分は、不安で仕方がない。この手札を出し、上がったと思ったら、まだその先には高い …
川柳 [川柳鑑賞日記]えいやーと5回となえて布団出る/徳永ひよこ 2025年5月4日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 布団に暮らしたい。たとえば好きな本を抱えて、たとえばおいしいお菓子を持ち込んで、たとえば世界中の映画を再生して。でも叶わず、冬の朝はやって …
川柳 [川柳鑑賞日記]誘われて散歩に出ると日がさした/井上恵美子 2025年5月4日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 闇の底に落ちたときでも、必ず、誰かが声をかけてくれる。自分の名を呼んでくれる。親はきっとそんな祈りをこめて僕たちに名を授けた。誘われるまま …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]曲がり角ばかり呼んでもいないのに/西村みなみ 2025年3月5日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 ため息で汚れそうな曲がり角を、軽やかに表現する。もちろん、それぞれの角には傷も涙もあったのだろうが、その都度、骨は強くなっていったのだろう …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]許すこと覚えた声が丸くなる/原正吾 2025年3月5日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 この世の中で一番難しいのは許すことなのではないかと思う。黒く赤く燃えた炎を消すことができず、僕の心はいつも虚しく汚い。それでも、いつか見返 …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]すぐ消える昭和家族のシャボン玉/宮本緑 2025年3月5日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 2025年は昭和100年に当たるそうだ。僕は昭和51年製のシャボン玉。父や母、弟や愛犬たちの記憶を閉じ込めて、屋根へゆっくりと昇る。父はり …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]教室の中で歪んでいく背骨/埜藤裕子 2025年3月5日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 幼稚園児の頃の記憶。プランターの花はまっすぐに伸びて、チューリップの歌を何度も口ずさんだ。あの花は、横に並んだ色たちをうかがうこともなく、 …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]お守りが事故車の中で揺れている/川人良種 2025年3月5日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 加害者や被害者にも名前があって、誕生の際、親御さんはどんな祈りを込めてこの字を選んだのだろうと考えてしまう。その先の哀しい運命を浮かべるわ …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]コロナ禍とお別れをした駅ピアノ/山口早苗 2025年3月5日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 封鎖されたピアノは寂しそうな顔をして待っていた。開かれることを、誰かが奏でてくれることを。下手な音符にピアノは微笑んで、得意なリズムにピア …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]迷ったらまた原点に戻ろうよ/八木田幸子 2025年3月5日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 大阪梅田の地下迷宮で、僕はいつも人の海に溺れてしまう。前後左右、どこにいるのか、どこに行きたかったのか。迷ったら空を探すことだ。太陽は規則 …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]胃カメラは知ってる君の気の弱さ/鈴木かおる 2025年3月5日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 外の世界のあんなこんなで痛めつけてしまった内臓に、申し訳ないと思うことがある。悔しさに泣き、怒りに震え、強くなれなかったとき。胃は寄り添う …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]美しくそしてゆっくり老いる日々/竹部修清 2025年2月5日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 限られた字数の世界で、あえて「そして」という接続詞を用いることが、ふたつの理想を効果的に強調した。そう、美しく、そしてゆっくり老いていくこ …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]落丁のページは胸の奥にある/山下華子 2025年1月9日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 あの日からずっと続くはずだった物語。背中を見送った日の涙は笑い話にするけれど、破りとった一枚のページは、今も詩の源泉になっている。続編を妄 …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]傘マーク 鼻歌になる雨蛙/長崎瑞竹 2025年1月8日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 デートの日、悪友はいつも雨を待ち望んでいた。曰く「50センチの距離に近づけるから」とのこと。僕は当然、てるてる坊主で意地悪をした。晴れるこ …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]夕焼けを鞄につめた夜が来る/遠藤より子 2025年1月7日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 胸に迫るあの情景を、鞄につめこんでしまう。そんな夜はいったい、どんな語らいがふくらむのだろう。「生かされている」と謙虚に思う姿勢も良い。た …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]地に落ちてじっと季を待つこぼれ種/井上高島 2025年1月5日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 谷川俊太郎さんは、いつもどこかで朝が始まっていると言った。どこか終焉を感じさせる「夕陽」や「散る」という言葉も、始まりにつながっていく序章 …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]蛇行して一人前の川になる/平松直樹 2024年12月31日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 今僕のいるこの場所がはたしてまっすぐなのかどうかは分からないけれど、振り返れば、うんと右に在り、左にいては怒られ、呆れられるような日々があ …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]青春の甘いあの日ももう更地/新貝里々子 2024年12月18日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 初夏の月に見守られてふたつの影をひとつにした公園のベンチ。今はもう撤去されて、その前を小さな子どもたちが走り回っている。あの日よりうんと伸 …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]廃屋の窓辺に鳴らぬオルゴール/川村やまと 2024年11月15日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 オルゴールを囲んだのは、愛だっただろうか団らんだっただろうか。もう、その温かい光景には及ばず、廃屋のオルゴールは窓の外を眺めて余生を過ごし …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]甘えてもいいかと聞けばいいと猫/吉田佐知 2024年11月13日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 動物たちはけっして言葉を話すわけではないけれど、その分、いつも温かな空気になって部屋をやわらかくしてくれる。 あさろうたをクッション …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]鉛筆を静かに研いでいる夜更け/倉本智子 2024年11月11日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 明け方の静寂に、今ここは僕の世界だと思うことがある。走り出したくなる衝動が湧いて、朝は決意に満ちた時間だ。今日という日を描いていく強い覚悟 …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]太陽と風に会いたい水中花/中村優実子 2024年11月2日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 ああそうか、と思った。コップの中でひとを和ませる造花や鳥、魚などの玩具たちは、透き通る内側にいても、けっして太陽には触れず、風を聞かない場 …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞]アンテナを真っ直ぐ立てて生きている/倉本智子 2024年10月3日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 噂話だったり悪口だったり。負を帯びた話に目も耳も向ける必要はないのに、右へ左へ、僕のアンテナは無限に受信を続けようとする。澄んだ水を受けれ …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞]浪費している人生の砂時計/とがみかつすけ 2024年10月2日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 たとえば18歳だったころを思い出してみる。部活動に勤しみ、受験勉強に苦しみ、恋を追いかけては切なさを知った青春時代。さて、では、はたして、 …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞]ラの音に包まれている五月晴れ/戸田わか子 2024年9月4日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 元々は梅雨の晴れ間のことを五月晴れと呼んだが、今は五月の晴天をそう呼ぶこともすっかり定着した。言葉の使い方は変化していくが、こぼれるような …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]フェイクファー風を含んで湿りだす守りたいのは正しさじゃない/法橋ひらく 2015年6月22日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 フェイクファー風を含んで湿りだす守りたいのは正しさじゃない 法橋ひらく それはとても速くて永い (新鋭短歌シリーズ) べき …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]母と目が初めて合ったそのときの心でみんな死ねますように/岡野大嗣 2015年3月9日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 母と目が初めて合ったそのときの心でみんな死ねますように 岡野大嗣(twitter/blog「第2ファスナー」) サイレンと犀 (新鋭 …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]ならべるとひどいことばにみえてくる頑張れ笑え負けるな生きろ/岡野大嗣 2014年12月24日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 Amazonでサイレンと犀を購入すると、特典に安福望さんのポストカードがついてきた。安福望さんはこの本の装画と挿し絵を描いている方で、神戸の …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]自殺者の三万人を言いしときそのかぎりなき未遂は見えず/吉川宏志 2014年11月23日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 自殺者の三万人を言いしときそのかぎりなき未遂は見えず 吉川宏志 燕麦―吉川宏志歌集 (塔21世紀叢書) 新しい看板のまま、 …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]三月の十日の新聞手に取れば切なきまでに震災前なり/中村偕子 2014年10月25日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 三月の十日の新聞手に取れば切なきまでに震災前なり 中村偕子 変わらない空 泣きながら、笑いながら 東日本大震災を経験した五 …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]トングにて肉の赤きを返しつつこの四半期をねぎらわれおり/松村正直 2014年10月10日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 トングにて肉の赤きを返しつつこの四半期をねぎらわれおり 松村正直(blog) 午前3時を過ぎて (塔21世紀叢書) 空想で …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]多すぎる言葉を払い落したらきれいな空が広がっていた/中畑智江 2014年10月3日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 多すぎる言葉を払い落したらきれいな空が広がっていた 中畑智江 同じ白さで雪は降りくる (新鋭短歌シリーズ15) 「愚痴なら …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]かの時に言ひそびれたる大切の言葉は今も胸に残れど/石川啄木 2014年9月1日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 かの時に言ひそびれたる大切の言葉は今も胸に残れど 石川啄木 一握の砂 血圧や呼吸、心拍を伝える集中治療室のモニター。僕たち …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]風鈴の思い出しては鳴っているあれはゆうべの星との会話/杉崎恒夫 2014年8月23日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 風鈴の思い出しては鳴っているあれはゆうべの星との会話 杉崎恒夫 パン屋のパンセ 縁側、冷たい水。蝉の声、高校野球の実況中継 …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]だまし絵に騙されあっていましたね でたらめにうつくしかった日々/笹井宏之 2014年8月20日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 だまし絵に騙されあっていましたね でたらめにうつくしかった日々 笹井宏之 てんとろり 放課後や夏休みは永遠に続くように思わ …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]新しい朝が来たけど僕たちは昨日と同じ体操をする/木下龍也 2014年5月28日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 新しい朝が来たけど僕たちは昨日と同じ体操をする 木下龍也(twitter) つむじ風、ここにあります 新しい朝という言葉に …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]助手席のクーラーからは八月の土のにおいが漏れて 遠雷/山崎聡子 2014年5月12日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 助手席のクーラーからは八月の土のにおいが漏れて 遠雷 山崎聡子(twitter) 手のひらの花火 歌人の穂村弘さんは、この …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]あと少しのぼれば空が見えますよ抱きしめているもの捨てなさい/東直子 2014年5月9日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 あと少しのぼれば空が見えますよ抱きしめているもの捨てなさい 東直子(twitter) 十階 短歌日記2007 荷を背負った …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]夕空が鳥をしずかに吸うように君の言葉をいま聞いている/大森静佳 2014年4月26日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 夕空が鳥をしずかに吸うように君の言葉をいま聞いている 大森静佳(twitter) 歌集 てのひらを燃やす (塔21世紀叢書) …
短歌鑑賞 穂村弘さん監修の「はじめての短歌」に呻りっぱなし ~穂村弘さんってどんな人? 2014年4月19日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 「短歌で自己表現をしたい」「短歌がもっと上手になりたい」と思う人には最適な教科書であるのは勿論、穂村弘さんならではの文体が読み物としても面白 …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]Googleにホットスポット記されず北北東の風に吹かれる/天道なお 2014年4月15日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 Googleにホットスポット記されず北北東の風に吹かれる 天道なお(twitter/blog) NR 何年も通った校舎の前 …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]わたくしは水と炭素と少々の存在感で生きております/笹井宏之 2014年4月5日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 わたくしは水と炭素と少々の存在感で生きております 笹井宏之 ひとさらい 昨日歩いた道のどこかで見かけたタンポポの数を僕たち …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]さみしくて見にきたひとの気持ちなど海はしつこく尋ねはしない/杉崎恒夫 2014年3月13日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 さみしくて見にきたひとの気持ちなど海はしつこく尋ねはしない 杉崎恒夫 パン屋のパンセ 作者の杉崎さんは大正8年生まれ。20 …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]たくさんの孤独が海を眺めてた等間隔に並ぶ空き缶/木下龍也 2014年2月15日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 たくさんの孤独が海を眺めてた等間隔に並ぶ空き缶 木下龍也 つむじ風、ここにあります ソチ五輪のフィギュアスケートで日本男子 …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]降りだせる雨に気づけるきみを見て恋の終わりを予感しており/小島なお 2014年1月20日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 降りだせる雨に気づけるきみを見て恋の終わりを予感しており 小島なお サリンジャーは死んでしまった クロージングやデート。 …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]真実がもしも山なら君たちが登ったところで徒労ではない/中島裕介 2014年1月12日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 真実がもしも山なら君たちが登ったところで徒労ではない 中島裕介 もしニーチェが短歌を詠んだら 効率のいい方法、近道。 …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]あまたなる人の患ひのもととなりし海にむかひて魚放ちけり/今上天皇(平成) 2014年1月10日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 あまたなる人の患ひのもととなりし海にむかひて魚放ちけり 今上天皇(平成) 天皇陛下:水俣など訪問地を題材に短歌 天皇陛下は …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]たっぷりと春を含んだ日溜まりであなたの夢と少し繋がる/笹井宏之 2014年1月9日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 たっぷりと春を含んだ日溜まりであなたの夢と少し繋がる 笹井宏之 えーえんとくちから 理論は統計で、統計は感情や思惑の積み上 …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]知り合いの勝手に動く掃除機を持っていそうな暮らしをおもう/吉田恭大 2014年1月7日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 知り合いの勝手に動く掃除機を持っていそうな暮らしをおもう 吉田恭大 短歌研究 2013年11月号 スタートラインは同じだっ …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]この街が廃墟になっても後ろ手に空を見上げたままなのでしょう/東直子 2014年1月2日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 この街が廃墟になっても後ろ手に空を見上げたままなのでしょう 東直子 十階 短歌日記2007 明石駅に降り立った父は、ホーム …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]そのゆびが火であることに気づかずに世界をひとつ失くしましたね/笹井宏之 2013年12月20日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 そのゆびが火であることに気づかずに世界をひとつ失くしましたね 笹井宏之 え-えんとくちから 「人それぞれ」とお題目のように …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]忘れてはならぬ何かを念のため記したはずのあのメモがない/小島ゆかり 2013年12月16日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 忘れてはならぬ何かを念のため記したはずのあのメモがない 小島ゆかり 純白光 短歌日記2012 忘れっぽい人のことを集中力や …